プリンタ・複写機・印刷機の普及によってカラー印刷の需要の高まりで画質品質が重要視され、定着ローラー傷による画質劣化が課題となっていました。
解決策は究極と言える非接触化です。SEMITEC独自の薄膜サーミスタの小型、高精度、高速応答を応用し、輻射された赤外線を検知する非接触温度センサ(NCセンサ)を開発し市場投入しました。NCセンサは、輻射された赤外線を吸収する基材に、熱検知用と温度補償用のサーミスタをそれぞれ1個ずつ搭載しています。
この2つのサーミスタは高精度にペアリングされていることがとても重要なのですが、その実現に、弊社独自の薄膜サーミスタ技術が生かされています。これはリリース当時、業界初となる画期的なサーミスタ型非接触温度センサでした。
定着ユニット用に開発した経緯から、耐熱温度は150℃あります。加えて外乱影響を受けづらい構造と、トナーや紙粉が堆積しても出力への影響が少ないなど、サーモパイル型非接触センサには無い利点があり、お客様の定着ユニット内にもセンサの設置が出来るようになりました。
NCセンサシリーズは開発年代毎に改良を続け、近年では定着ユニットの省スペース化に合わせて大幅な小型化に成功しています。このNCセンサによって、接触式と非接触式のセンサを組み合わせる使い方が可能となり、お客様の様々な設計に貢献し続けています。